• shopping cart

2020/03/05 19:30

以前はベース寝具(マットレス編)の大まかなご説明に止めたので

今回は当店で行っている寝具選定法と調節法について少しお話します。

まずカウンセリングから始まる寝具選定ですが、お客様に
最初に何をお聞きするかというと「お買い替えの目的」です。

寝具に何を求めるかという事になりますが
それぞれに違うニーズがあるのが当たり前ですので
その方にフィットする素材や加工、または色・サイズなどのご提案をしていきます。

ある方は「眠りが浅い」
ある方は「アレルギーの出にくい寝具を」
またある方は「こだわりのお部屋との空間バランスを保つ寝具を」

などなど

店頭においても様々なご要望があります。
ご予算をお伝えいただければその中から
ご希望に沿った寝具を選定する事も可能です。

今回は体型に合った枕とマットレスの合わせ方を
説明していこうかなと思います。
これこそオーダーメイド寝具の本領発揮です。

では実際にどうやって行っているかをご説明していきます。

当然「それじゃ枕から!」と思われる方が多いですが、
当店ではベースになる寝具を大切にしております。
寝具見直しの機会には土台(ベース)を決めてから枕を決めていきます。

という訳でベース寝具をご説明します。
当店では「エレメント」と言われるブナ板とラテックスでできた寝具と
固さ柔らかさが選べる「ウレタンマットレス」の2種の中で
オーダーメイド寝具の作成が行えます。

ここ最近ご要望の多いエレメントの調整についてです。
まず「見た事が無い」と言われる事の多い寝具ですが、
マットレスや敷布団の下に入れる事で調整機能のない寝具を
自分の体型に合ったものに変えてくれる機能を持った
「魔法の寝具」だと思っています。

ただ残念な事に日本では一般的な寝具ではなく、
調整方法も独特で、かなりマニアックな扱いを受けています。
ベッドフレームに付属するウッドスプリングの方がメジャーです。

利点は床置きで使用することもでき、
ベッドフレームの買い替えも必要がなく
お手持ちのマットレスや布団が10cm以下であれば、
その下に入れてすぐに使用できることが可能です。

日本では布団文化があるので寝具の寝心地を変えるためには
お使いの寝具の上に買い足して乗せるという寝具が多いです。
「マットレストッパー」とか「オーバーレイ」などと呼ばれています。
なんとかスリーパーとか、なんとかウィーブとか 笑
そんな寝具がありますよね。

エレメントは大手の家具屋さんや寝具屋に行ってもまず無いものなので
これは是非店頭で寝心地をお試しいただきたいです。

まず無調整のまま上に寝てもらいます。
*エレメントの上には直接寝ることができません。
 調整のためまずはそのまま横になってもらいます。



この時枕の位置が重要になるので先に決めておきます。
寝具自体は裏表と上下どちらでも使用できますが、
一度調整を決めてしまうとしばらく動かせませんので
ローテーションの際には店舗にお持ちいただくことをお勧めします。



少し分かりにくいですが、すのこが波打ってますね。
負担がかかっているところは当然ですが沈み込みます。

これは体の凹凸に応じて1本1本がサスペンションの代わりをしてくれています。
詳しい方にしか伝わらないと思いますが、ラテックスクッションがオイルダンパー。
ブナ材がスプリングのようなイメージでしょうか。

本当は仰向けで寝てもらいますが、見やすくする為に横になっています。
横寝の方が体にかかる負担は大きく、その分寝具も沈み込みます。
横寝の際の体の負担は仰向けに比べ約2倍と言われていますね。

ここからまず腰部の調整をします。
少しづつ板を抜きます。
体の凹凸が大きい方、体重の重い方は抜き取る枚数が多くなります。
2枚抜き取っても良さそうですが、まずは1枚抜いてバランスを見ます。



次は肩です。
これを抜くだけで寝返りがしやすくなります。


仰向けになるとこんな感じですね。

腰の板を抜くと浮いていた背中が接地してしっかり腰が支えられているのがわかります。
独特の浮遊感が味わえますので是非体験してみてください。


最後に大きくしなっているかかと部分。ここを抜いていきます。
これが意外に重要です。



これで調整は完了です。
要は体の飛び出している部分を合わせて落とし込ませてあげると
カーブして凹んでいる背中、腰、膝部分がしっかりと支えられます。

睡眠時の痛みというのは寝返りができないことで
同じ部分が寝具とずっと接地すること(底付きなど)でも起こりますが、
蓄積している痛みは湾曲して寝具から浮いてしまっている体のカーブ部分。
その周辺の筋肉が自重を支えようと硬直し、一部の筋肉を継続して
疲労させてしまうことから、体に合わない寝具を使用する事で発生します。
中には寝ることが辛いと言われる方もいます。
部位としては首、腰、膝部分になりますね。

要は睡眠時にその筋肉を使わせないように隙間を埋めてあげればいいのです。
オーダーメイド寝具はその考えの元で調整を行います。


これでOKであれば同じラテックス製のマットレスをお勧めしますが、
もっと痛みや体の負担が大きい方には調整済みエレメントの上に
調整機能付きのウレタンマットレスを使用します。
これは最後にご説明しますね。それでは次です!

この考えは枕も同じです。
背中から首、頭にかけてのカーブはひとそれぞれ、
頭の大きさや肩幅、胸板の厚さなども実は枕に関係してきます。

当店のオーダー枕も寝具も、寝具をよく知っている方は驚くのですが
当店は測定器具等を使いません。
直立型の測定器具を使ってしまうとその方の立ち方によって
大きく数値が変わってしまうことと、
あとはその方の寝返りの仕方やクセ、筋肉の使い方。
人は動くものなのでその連動性を見ながら調整を行うため、
見た方が正確で早いのでご相談があった際には測定せず、
カウンセリングが終わるとすぐに横になってもらいます。

枕作成時も仰向けからです。
比較しにくいですが、まずは無調整状態から。



女性の方で多いのはこういった枕が高い方が多いです。
同業の方であればすぐに分かるのですが、この状態では枕が合っていません。



同じ写真に書き加えましたが我々にはこう見えています。
この時には首と頭が持ち上げられ、体の前側の筋肉は引かれてしまうので
このバランスを支えようと首後ろから肩の筋肉に力が入り血行不良起こります。
これが肩こりの原因です。

やってもらうと分かるのですがこの状態では鼻で息がしずらく、
口呼吸になりやすいので「いびき」の原因にもなります。


当店ではオリジナルの5mmの板と1cmの板を使い
首、頭のカーブの空間を仮に塞いでいきます。
その際に板で触りながらちゃんと頭の重みが寝具に伝わっているか
手に伝わる感触のみでチェックしていきます。

今回の方でいくと首後ろは空間が空いているので首下は上げながら
後頭部の出っ張り(頭頂部)は沈めてあげないとキツイ体勢なので
そのように調整をかけます。

高い状態からシートを抜き取って作成するオーダー枕もありますが、
当店は6つのポケットからビーズを足し引きして
低い状態からその方の体型にあった枕を作成します。
*今回は分かりやすいように高さをあげてスタートしています。

いろんな考えがありますが、私は低いところから合わせていく方が
しっかり感覚が掴めるので時間はかかりますが、この方法を取っています。


これが調整後です。
先ほどの画像と見比べていただくとわかると思いますが
とても自然で力の入っていない状態です。
鼻からも息がしやすく、首から肩にかけての隙間も埋まった状態なので
安心して頭の重みを枕に預けることができます。

次いで横寝も合わせていきます。

これも合っていません。
今度は低いのです。
これは肩幅が大きな方に多くなりますが、枕の高さが足らないので
首の左部分が頭の重みを支えようとして緊張した状態になってしまいます。
これは無意識にとってしまうことなので本人にはわからず、
朝起きた時に痛みや違和感として現れます。



人は立っている時に何も力を入れていると思っていませんが、
重たい頭を支えてバランスを取るために小さい筋肉も含めると
ずっとどこかに力を入れていることになるのです。
枕や寝具が合っていないと一晩中力が抜けない事になります。

血行不良状態の部分が多くなってしまうと血流が悪い状態ですから
朝起きたときの疲れの取れ具合も変わってきます。

調整後はこんな感じです。


女性の場合筋肉が柔らかいということと、感覚が鋭いということもあるので
無理に持ち上げてしまうことで逆に違和感になるケースもあり、
こういった時はお客様に一つ一つ感覚の確認をとりながら進めていきます。

この方の場合はもう少し上げてもいいかなという所ですが、
寝返りの連動を見た際に体幹の筋肉の力が少し弱めであったので
横は上げきらず、まずはこの位置でステイとします。

特に現在使われている枕が横根の際には低い物をお使いの方が多く
いきなり高さのある枕を作ってしまうと違和感が出る方もいらっしゃいます。

何度か回数をいただきながら最初から適正だと思う高さに設定せず
お客様の感覚や寝心地などもお伺いしながら少しづつ慣れていただくという
調整方法も行っています。

この後も一度お持ち帰りいただき、また再調整は可能になりますから
しばらくお使いにになった後の枕の変化も見ながら様子を見ることにします。


調整前の枕をめくるとこんな感じで板を入れています。
その分だけ中材をプラスしてバランスを取った後にお渡しです。
中材も数種類の中から選択していきますが、まずはオススメの
素材でお作りし、違和感が出た場合素材を変更しています。
お買い上げ後の変更、調整は無料です。

枕のみであると1人30分から1時間。
ベース寝具も含めると1時間から1時間半ほど必要になります。

店主はこれを一人で行うためご予約をお願いしております。
調整の最中にご来店をいただくと店外で1時間ほど
お待ちになるケースもありますので大変お手数ですが
当日でも結構ですのでご確認をいただけますと幸いです。
ご協力をお願いいたします。



この様にしてベース・枕が完成しました。


最初にお話ししたエレメントの上にはラテックスマットレスをオススメしますが
非常に筋力が弱い方、痛みの強い方、非常に寝汗の多い方などは
ウレタンマットレスをオススメするケースもあります。
価格は何段階かありますが、今回は4つ折れのオーダーマットレスを使用していきます。

4つのパーツそれぞれに硬さが異なります。
体型や体重、リスクの重さや寝返りのクセなどによって3つの硬さを使い分けます。
その組み合わせは「144通り」になります。



肩口には寝返りのしやすいソフトキューブを。


腰・足部分にはレキュラーキューブを。


今回は使用しませんが、男性やBMIの高い方へハードを使用します。


エレメントは調整済みですが、さらに隙間が空いていれば
サポートパッド(別売り)というスペーサーで隙間を埋めていきます。
今回は膝下に少し隙間が空いていましたのでここに1本。




この棒は差し込む時の補助器具なので気にしないでください。
中はポケットで仕切られていますのでパッドは動きませんし
寝返り時も邪魔になることなく隙間を塞いでくれます。


これで膝下が埋まった状態ですが、、


かかと下のバランスが悪いようなのでここにももう1本。


こんな感じで。


これで全体のバランスも整いました。
お渡し時はちゃんと側生地に包みますのでご安心ください。


完成!!
ご使用時はBOXシーツで包んでいただければ大丈夫です。
当店ではこの上にベッドパッドとエステラのシーツをご紹介しています。
睡眠時の眠りの質を上げるのは天然素材だからです。



痛みやコリ、ケガやヘルニアなどの「外部的なリスク」と
不眠や途中覚醒、アレルギーなどの「内部的なリスク」
両方を支えてこそ寝具専門店の寝具だと思っています。

特に目に見え無いストレスなどは体のリセット機能を掌る
「睡眠」の質に改善のヒントがあります。
よく寝てよく食べよく遊ぶ。
健康で健全な生活をおくるお手伝いができればと思います。

当店の寝具はすべて店頭でお試し可能です。
無料宿泊体験もできますのでお尋ねください。