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2020/03/24 13:54



アトマダ寝具店では現在組み立て、納品設置までを
店主が直接行っています。(東海4県は基本無料)
その際は店舗を閉めます。こればかりは申し訳ありません。
中には2、3度行ったが店舗が開いていなかったなど
私としても大変心苦しいのですが
今のところはこのスタイルでやらせていただきます。

納品量やその他のお客様の配達状況により変わってしまいますが
寝具を一括納品する際にはその他の地域においてもなるべく
メーカー下請けの配達業者を使わずに直接配達をさせていただいております。

なぜかというと当店で扱う寝具のほとんどは天然素材。
しかもお客様に合わせてお作りするオーダーメイド品は素材によって
メンテナンス方法や収納方法など全く変わってくるので
これを全て納品時に行うことにしています。

商品を選んだり、ご相談の際にもお伝えしますが、
やはりお使いになる場所に商品が全て揃っていて、
現地で現物を見ながらお伝えができた方が
お客様にとってはいいのではないか?と思ったことから
現在はできるだけ直接配達をさせていただいております。



以前にお知らせしたのですが2月上旬に東北を周り、
納品設置を行ってきました。

本当はもっと早くにアップすべきでしたが、欧州から戻り、
東北の納品と行きたかったスポットに行って愛知に帰ってくると
もう一度店舗と商品について深く考え直そうと思い
先に「私の考えるオーダーメイド」というテーマを書きたくなって
納品の実施例が遅くなってしまいました。

遠方からの納品についてもありがたい話で、
こんな出来たての歴史もない。
更には何者かわからない当店に遠方からご依頼があるのですから。
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

 合掌



昨年の初冬だったと記憶しておりますが、
始まりは1組のご夫婦のご来店からでした。
その際はお二人の枕をお作りしたり、
他にも商品をあれこれと気に入っていただき
最後にそのご夫婦が現在お住いの福島県に食堂と
宿泊も可能な施設を作っている最中ということをお聞きしました。

その施設の寝具もお願いしたいということになり
私も即答で「福島まで直接納品に行きます」とお約束し、
その時はお帰りになりました。

そして年明け。
本当にご注文をいただけることとなり
ようやくその全貌がなんとなく分かりました。

私はホテルに近い民泊なのかなっと思っていたのですが
よくよく聞くとグループホームの様な
地域のお年寄りの生活を支える施設でした。
ボランティアの方達とゆくゆくは看取りなども
やっていきたいとおっしゃっていました。

そんな施設に開業から半年余りで寝具を納めさせていただく
ことになり、私も大変光栄な気持ちになりました。

しっかり打ち合わせをしながらご提案していく中で
私も地域貢献活動に協賛出来ればとの想いがあり、
少し特別なアイテムもこちらでご用意することにしました。

年明けから福島の施設へ納品の準備を進める中、
別のご依頼主より寝具のお問い合わせがありました。
いただいたメールには

「ハーマンミラーのベッドを購入しました・・・」

という一文が書いてあり、そのベッドフレームに合った寝具を
一揃え誂えて欲しいとのご依頼がありました。

ハーマンミラーといえばジョージネルソン氏の元、
世界的な企業に成長したインテリアデザインを語る上では
外せない家具製造メーカーです。

私も店舗を出すにあたってベッドフレームの候補でありましたが
予算面から早々に導入が断念されたフレームと同じものだったのです。

それだけに力も入りましたし、フレームサイズは
日本の寝具規格に合っておらずどうすべきか悩みましたが、
既製品を載せて納品時に調節することで価格も抑え、
機能面的にも申し分のないもののご提案を行いました。

メールをいただいたご依頼主の若い男性からは
ビンテージアルテックのコレクターであるということも
お伺いしておりましたので素材や質感にもこだわり、
空間もできるだけシンプルな色に統一することで決まりました。

納品場所をお聞きすると岩手県盛岡市とのこと。
ベッドフレームの納品も間に合うとのことで
福島県の納品の次の日にお伺いすることになりました。

私も昨年の9月にツールド東北というサイクリングイベントに
申し込み気仙沼まで自転車を積んで行く予定でしたが、
お客様の納品の予定と重なってしまい急遽キャンセルして
行けずじまいになっていたので、東北に行きたくてしょうがなかったのです。
東北という距離的には遠い場所から2件のご依頼もいただき、
これは「北へ来い」と呼ばれているなと思い、
更に足を伸ばして最終目的地を青森に見据え
全ての準備を整えました。


1日目
納品当日。
レンタカーに乗り、全ての荷物を詰めて豊田を夜11時に出発。
福島に着いたのが7時半ころでしたので割とスムーズに首都圏も超え
目的地に到着することができました。
北関東を越えるとすぐに福島に入りましたので意外に
近かったなと感じるほどスムーズな程の滑り出し。



少し仮眠をとって現地に行くと施設をぐるっと案内していただき
こんな老後がおくれるのであれば私も入りたいと率直に思うほどの
アメニティの良さがありました。



私は介護の専門家ではないので判断できないのですが、
確実に一緒に時を共有するいう意図が感じられ、
「住・食・寝」どれを取っても高レベルな施設です。
 
植栽豊かな中庭や広いデッキスペースに茶室まで。。。
入居者の方にストレスがかからないような作りになっていました。
介護支援施設と言ってもいいのかもわかりませんが
ご高齢の方がいらっしゃる施設のイメージが覆りました。



ベッドフレームから寝具の設置まで。
6台分を夕方までに終える必要があったので急いで
設置に取り掛かりますが、先に送ったはずのマットレス類が
当日なかなか届かず何もできない時間を過ごしたり。。



そんな中ご依頼主からの食事の提供や
デザート、さらにコーヒーブレイクまで。。。
私が設置をしに来ているのに色々とおもてなしを受けて
どちらがお客様なのかわからない感覚になってしまいましたが
無事設置とスタッフの方にメンテナンス方法のお伝えまで行い
その日は仙台泊の予定でしたので先を急ぎます。



また再訪をお約束し出発!

ご近所のいいところもお聞きしたのですが、
その時間には開いていなかったので再度トライしたいと思います。

ご依頼主のご夫婦とスタッフ様、
優しく迎えていただき本当にありがとうございました。


2日目

仙台泊後2日目は夕方から盛岡市で設置がありましたので
その道中で今まで行きたかった中尊寺に立ち寄りました。



奥州藤原氏の100年にわたる栄華を極めた平泉文化も
この目で見ることができ、奥州道を北上。



そして岩手県盛岡市ではハーマンミラーのベッドフレームの
実物と相対することができました。

ご依頼主とも初めて顔を合わせたのでどんな方か楽しみだったのですが、
イメージ通りの好青年で、玄関には綺麗に白の靴が並べてあり
スプリングコートにラストコロンビア、ジャーマントレーナーまで。
一見しただけでも徹底して「モノ好き」ということが分かり安心しました。



粗方の作業が終わって少し引きで見た際にも
イメージ通りの納品を行うことができました。
線は繊細でもその中に力強さを持ったデザインのフレームに馴染み、
空間の邪魔をしない寝具をお納めすることができました。





納品の様子をご依頼主のお母様と彼女さんも見たいということで
序盤から3人に見つめられた中で作業を行っていましたので、
少し緊張しましたが寝具の調整と取扱の注意点など。
ご質問も交えながら楽しく納品することができました。
ありがとうございました。



ご依頼主はネット上でも家具のお買い物などもされるようで
やはり設置となると下請け業者が入り、店舗の方が直接来てくれて
納品することがなかったとお話をされていました。

今回はその点でもとても楽しみにしていらっしゃったことを知り、
最後には記念撮影までご依頼を受けたり 笑
お母様と彼女さんを混ぜた4人で和やかな時が過ぎ。
昨日に続いて仕事で来ていることを忘れそうな時間でした。
お互いに話し足りない感覚があったと思います。



家の中に置かれているものに一つ一つ理由と愛着があり、
ご依頼主の作り出す涼やかな空間で私も興味惹かれました。
繊細で規律正しい方なのだと思います。

2日目はそのまま盛岡泊で次の日の
午前中の内に青森に出発するつもりでしたが、
盛岡でどこかいいお店はないかお尋ねすると
お母様もお買い物をされる「光原社」さんという
全国でも有名なお店があると聞き、翌日立ち寄ることにしました。

晩御飯はd travel 岩手にも掲載されていた「ぴょんぴょん舎」さんと
決めていたので盛岡冷麺を楽しみにご依頼主のお家を後にしました。
同店内は平日でしたが既にいっぱい。少し待ちました。
冷麺の写真は撮りませんでしたが、また訪れたいくらいの美味しさ。
地元の方たちに愛されている理由がすぐにわかりました。
*青森からの帰りにも行こう思ったのですが、予定時間を過ぎてしまい断念。



雪もちらつき、お腹いっぱいになったので少し歩こうと思いふらふらしていると
テナント2Fにある本屋さんを見つけ立ち寄ることにしました。
しばらく店内をゆっくり見てから「太陽の塔」の映画パンフレットを
見せて頂こうとすると、とても気さくに話しかけていただけ、
店主の女性も岡本太郎さんがお好きだということを伺いました。

最後には貸し本棚に商品を置かれている常連の方から
「これあげるよ。これあげるよ。」とたくさんの本をいただくことができ、
申し訳ないくらい長居してしまいました。



晩御飯を食べるまではなんともなかったのですが
本屋を出る頃には大雪になっており、
次の日には一面銀世界になっていました。



3日目

光原社さんへ。



色々お買い物をさせていただきました。
もっと時間があればゆっくりコーヒーもいただきたかったのですが
教えていただいた「くるみクッキー」もお土産にいただくことができました。
教えていただいてありがとうございました。



盛岡から青森へ。
そして。
この旅で一番行きたかった棟方志功記念館へ。



棟方志功さんについてはご存知の方もあると思いますし、
私の様なにわかがあえてご紹介すべきでもないと思いますから
気になる方は是非ともお調べください。

できれば現地まで訪れていただきたいほどの
圧巻の作品達を目の前で見ることができます。
青森に行かれた際はぜひ行っていただきたいスポットです。
屋内は全て撮影禁止できたので外観のみ。



高床式倉庫を模した小ぶりな建築の中にびっしり作品が並んでいます。
ずっと見たかった「二菩薩十大弟子」の前に立つことができました。



後々青森の方にお伺いしたのですが、
今年は100年に1度の暖冬で積雪は例年の20%程ということ。
2日目から降り続いた雪は1日で30cmほどになり、
有名な地吹雪は体感できないだろうと思っていましたが、
その日の朝、高速道路に乗った瞬間に味わうことになりました。
本当に1m先が真っ白で何も見えません。。

青森の方にとっては雪かきも当然のように毎日ですし、
当然のように雪をかき分けて進む子供達を見ていると
近代的な都会に住む子は絶対に適応しないだろうなと
思うことが多々ありました。



意識してはいないでしょうが「自然には勝てない」という事を
おそらく潜在的に知っているので謙虚な方が多いというのか、、
これはあくまで私の考察にすぎませんが「誰かがやってくれる」ではなく
「自分でどうにかしないといけない」という心が育まれるのだと思います。
地域で助け合うということもそうだと思います。

こじつけかもしれませんが東北に行きたかった理由はこういった
昔から残る日本古来の自然崇拝の息吹を感じることが目的でした。
その一角として行きたかったのは東北に多く残る縄文時代の遺跡巡りでした。
アミニズムの考えや1万年続いた縄文がなぜ急に終わったのか・・・
などなど。ただこれは長くなりますのでまたいつか。。



盛岡の本屋さん様なお店を服屋でもレコード屋でも学生の時から
探して良く行きましたが久しぶりに「いい意味での素人感」を
味わう事ができるお店でしたし、何より土着する方より
その感覚求められていて、応援するシステムができているのだと感じました。
当然お店をやっている方の感覚や伝達力も強いのだと思います。

その小さい店内に置かれていた「ガケ書房の頃」という
書籍が置いてあったので思い出したのですが、、



当店の開店準備にあたって読んでいたその本の著者は
山下さんという方で、当時京都白川通りにオープンされたばかりの
「ガケ書房」(現在は移転しホホホ座)に学生時代よく行っていたのです。
周りもお金のない連中でしたので当時深夜まで営業している
本屋へ顔を出しては夜な夜な遊びに行っていました。

その本の内容にもかなり影響を受けた様に思っているのですが、
原始的な「楽しい」という感覚から得られるワクワク感。
私もこの追求の為に店舗をオープンした様に思います。

楽しいことだけに全くゴールはないのですが、
これからも寝具やその他の商品と一緒に
この豊田から発信ができればと思います。

コロナの影響もあり、これはどうなることか分からないのですが。
「森、道、市場2020」というイベントに参加を予定しています。
ファーストラックストアいう団体名で登録進めており
橋爪悠也さん・PARKS paris・holk・analog/toolさん達と
共に一緒に企画進行中です。
当店は夏用のセットアップパジャマを作成中。
サンプルの出来がかなり良かった!
パジャマの作成にはholkさんにご協力いただきました。

↑上記イベントは中止になりました。
 作成中であったパジャマは商品化から含め思案中です。

昨年はホホホ座もいらっしゃった様なのでご挨拶できるのを楽しみにしていますが、
この状態ですからまだまだどうなるのか・・・
ただ今後も「楽しいそう」と思うことには参加していこうと思っています。



話は変わりますが6、7年前でしょうか、
現在私がお世話になっているカバーの工場を初めて訪れている際に
たまたま出会った関東で寝具店を営む大先輩からご連絡がありました。
様々な事をインプットした後でとても大きな課題を受け取り
少し自信を無くしかけていた時だったのですごくありがたかったのです。


その方はいつもきれいな富士山の画像をコメントなく送って
いただけるのですが、久々にメールで幾つかのやりとりをしました。

私よりもすごく年上の方ですが、毎日配達や引き取りなどで
お客様の所を回り、店頭にはほとんどいらっしゃらない様です。
そこは私も見習おうと思い、できるだけお客様の元までお邪魔しています。
それに加え綿密に計算された商品構成と独自のメソッドをお持ちで
開店当初もあれこれアドバイスをいただきました。

お会いしたのはたった1度だけなのですが、
お電話をしたりメールをしたりするちょっと変わった関係なのです。

その先輩からは
1、お客様のニーズの変化を読むこと
2、発信を止めないこと

という課題をいただいたのでもう一度元気が出て、
こうやってまたブログを更新しています。

読まれている方が誰なのか、果たして読んでいただけているのか
それさえも分からない一方通行の寝具日記ですが、
これからも少しづつ私の経験した寝具の知識・情報などを
このページを通して発信し続ける事が出来ればと思います。

いつも長文申し訳ありません。
最後までお読みいただきありがとうございました。