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2021/03/27 15:31

今年に入ってリモートにてお伺いさせていただいた羽毛布団リフォームの事例です。
お預かりしたものがかなり珍しいお布団でしたので事例としてご報告させていただきます。


今回は兵庫県からのご依頼ということで遠方となりますので、まずは現状確認と
リフォーム後にお使いになる方のご希望や環境などについて詳しくお聞き取りいたします。

おおよそのご提案と概算をお出しした後に
ご了承をいただき羽毛布団を送っていただきます。
遠方からのご案内であると行きの運賃のみを
お客様にご負担いただきご案内をしております。


お預かりしたのはダブルロングサイズの肌掛け羽毛布団1枚と
シングルロングサイズの肌掛け羽毛布団1枚でした。
共に高級素材を使用した超特殊羽毛布団です。

というのもお買い上げの際は厚掛けの羽毛布団とセットになっていますが、
この2セットでも相当な金額でご購入いただいていると思います。
20年ほどが経過しており、4、5年に1度はクリーニングをされている
というコンディションのいいものになりましたので
当然中の羽毛もリフォームに適しているものですし、
側生地を何にするかで変わりますが、良い状態の羽毛布団を
新しく新調できるような内容でした。

お買い上げ頂いたメーカーさんに出すとリフォーム際にも
おそらくうん十万の見積もりがくると思います。


↑ダブルロングサイズ

↑シングルロングサイズ

・お預かり羽毛布団詳細

メーカー:丸八真綿
布団種類:肌掛け布団(ダウンケット)
キルト: 7×10マス DL(マチなし)
     7×8マス SL(マチなし)
生地:  100番手以上 単糸サテン織り
     シルク刺繍装飾あり
羽毛:  産地不明 ホワイトグースダウン93%
重点量: 不明

おおよそ分かる範囲ではこのような状態でした。

お客様からのご希望は・・・
① 2枚のSL(シングルロングサイズ150×210cm)を肌掛け布団を2枚作成したい。
② ゴアテックスの生地を使用して清潔なお布団を作りたい。
ということでした。

羽毛布団リフォームはオーナー様のお使いになりたい使用方法と使用環境で
着地点がかなり多岐に渡り、分かりにくいので店頭ではある程度オススメの仕様を
セット価格にしてお伝えをしておりますが、今回の例の様なお預かりするものが
特殊な羽毛布団という場合や、オーナー様が「アレルギー持ち」や「汗かき」など。
一般的な寝環境に合わない仕様方法がある場合は特注にてお作りさせていただきます。

工程としては・・・

生地→キルティング(マス目)→羽毛品質→羽毛充填量→キルト加工

という具合に決定するポイントが多岐に渡ります。
以前にもお話ししましたが、私がこの業界に入って価格の意味が分からなかったのは
この「羽毛布団」と「羽毛布団リフォーム」というものだったので
とにかく必死で勉強しました。

布団屋は普通にこなしていますが、素人目には何をどうすれば良いのかが
全くわからないほど着地点が多いサービスになるので
お近くのプロにご相談するのが良いかと思います。
以前に所属していた布団屋でもそうだったのですが、
大半のお店では「新品を買ったほうが安い」と言われます。

私はモノに思い入れがある方なので、
費用がかかっても良いので直したいと言われれば
なるべく最善の方法を探します。
中には「やはりこれを直しても・・・」という状態のお布団もありますので
まずは現物を見させていただいて判断させていただくのが良いかと思います。



ダブルロングはシルク刺繍にほつれがあり、使用頻度は高めだと思います。

シングルロングにはほつれは見られません。

どちらにも全体的な縫製のほつれ、生地の破れ等は見られませんので
やはり長期間ご使用いただく中で大切にされていた形跡が
あちこちに見られ、オーナー様に最善の状態でお返しできる方法をご提案します。


画像では分かりにくいのですが、ピンクDLサイズの方が多少
玉ダウン(使用する中でダウンが丸まってかさ高のキープが難しいダウン)が
多くなっており、少し動かしても生地に隙間が見えるのが分かります。
価格が高い羽毛布団になりますが、キルトに立体マチ(キルト1部屋1部屋にマチがあり、
生地による羽毛の押さえつけがなく、暖かさが逃げにくい仕様)がなく、
表地と裏地が直接縫い込まれている布団になるのでこれは全て立体マチに変更します。


↓折り込むとこんな感じです。
ダブル(ピンク)とシングル(ブルー)を比べてもはやり
同時期にお買い上げ頂いたものとすればピンクの方が使用頻度が高いといえます。
今回ご依頼のものはこまめにクリーニングをかけていただけていたので
20年使用してもこの程度の劣化で留まっていますので、状態はかなり良い方です。

羽毛は天然のものですので人間の皮脂・汗が付いたままにしておくと
酸化して劣化の原因となります。主には匂いや破れ、吹き出し、
温かみの低下等が挙げられます。

今回は二枚の羽毛を取り出し洗浄をかけてから
2枚の羽毛を混ぜ、新しい羽毛を多少プラスして新しい生地に納めます。
今回ご提案したのはまずお客様からご指定のあったゴアテックスを1枚作成し、
もう一方はゴアテックスではない高級生地を使用し、今後お手元にある
暑掛けのリフォームも見越して使い比べしていただける様にしました。

↓まずはこちらがコットン100%80番サテンを表地にしたゴアテックス羽毛布団。

ゴアの場合、無地の使用したリフォームはかなり高額となるため、
工場にご用意のある生地を使用して立体6×7マスのかなり細かいマス目を
作成しオーダーメイドリフォームの醍醐味を十二分に使用した羽毛布団になりました。


↓もう一枚は同じく立体6×7マスで140番の超細番手の綿糸を使用した
 サテン生地でしなやかな掛け心地は軽さだけでなく、体にしっかり沿う仕様にしました。


↓ゴア生地を広げるとこんな感じです。
 やはりマス目はかなり多いです。まだ多いものも作れますが、
 実用性とコストのバランスも考えて使われるお客様にとって
 オーバースペックにならないようにご提案をしています。
↓140番サテンはこんな感じ。
 80番に比べてもさらに光沢が出ます。

暖かい時期になるまで保管して欲しいとのことで2月ほどには入荷していましたが
そろそろご入用になる頃かと思います。

今回のリフォーム詳細
・ゴアテックス 80番サテン ブルー 100g足し羽毛  ¥63,800(税込)
・140番サテン ブルー 足し羽毛なし          ¥48,400(税込)
・D・Sサイズ 羽毛混合 Sサイズ×2枚 均等配分 加工賃  ¥2,200(税込)
・通常5×6マス → 6×7マス 変更加工賃 SL2枚分   ¥8,800(税込)

合計金額 ¥123,200(税込)

という内容でした。
セット内容をかなりバラして作成も1枚ずつ生地を縫製していただいたので
納品までも1ヶ月。お預かりお渡しにも2週間いただいておりますので
期間にはかなり余裕をいただきました。
繁忙期にはもう少しお時間をいただく可能性もあります。
一つ羽毛布団リフォームのご参考にしていただけますと幸いです。

今回のケースのように一つ一つ生地から決めていただくこともできますし
分かりにくければある程度のセットもご用意していますのでお気軽にご相談ください。
Zoomなどを介しての羽毛布団確認もできます。
まずは無料でお見積もり作成しますので日本全国どこからでもご相談ください。