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2022/02/05 03:09

私の行うビジネスの中で一番の目的にしている事は

生活の中で問題を抱えている方とそれを解消する適正な商品を
マッチングすることです。
簡単に言うと「不眠」「アレルギー」「心体ストレス」という現代の社会問題を
寝具という商品で解消・解決する事にあります。



まだまだやりたい事はたくさんありますし、何かを達成したわけでもないのですが。
たまたま繊維を扱う職業を選択し、寝具の商品開発という超ニッチな仕事に就いて、
「今までに蓄積した知識や経験が世の中の困っている方に届くのではないか?」
という仮説がだんだんと鮮明になったことで独立し、小さいながら店舗を持ちました。

そして、この3年間で可能になったのはお客様やメーカーさんに支えていただきながら
「既成の商品で補えないものは1つづつ作る」という当初目標にしていた
フルオーダーメイドという理念を少しづつ達成しながら前に進んでいます。
創業当初から振り返るとこんなことまでできるようになったんだと
当時の私が知れば驚くでしょうし、10年前の私にまで遡って
「10年後に布団屋になるよ」といえばもっと驚くと思います。

そして今年に入って掲げていたテーマの一部が達成されようとしていることで
昨年末、冷静になってふと不安になりました。
「本当にこのままでいいのか」という事です。

年末から年始にかけてたくさんのお休みをいただきましたし、
仕事始めから遠方設置もさせていただき、今後も何軒か県外設置のご依頼をいただいています。
今年40歳を迎えようとしている中で体力的にきつくなっていくと思っていますし、
いつまでも一人で遠方の搬入設置ができるとは思っていません。
*実際1件の搬入物は撤去物まで含めると平均して3〜400kgにもなります。
 寝室は階段のある2階に多く、マンションの設置なども距離が出ます。
 また新築での設置はより慎重に行うため繊細な体の動きを求められます。

お客様のご迷惑にならない所まではやりますが、いつかは最前線から退くべきと思います。
孔子の論語では「三十にして立つ。四十にして惑わず。五十にして天命を知る。」
とありますから、この形態はあと10年が目処かなと感じています。
未来永劫に続く者であれば良いのですが、残念ですが肉体はその範疇に収まりません。
人間追い込まれないとやりませんし、期限を決めておかないとなかなか動かないものです。
っと言いながらどこかのYouTuberの様に前言撤回している可能性もありますね 笑

まだまだ小生が発言すべきことでもないのですが、
ただ「老いること」や「朽ちること」と共に過ごすことが
正しい価値観を得られる第一歩と捉えています。

また、人は易きへ流れると言います。
自らで正しく歴史を知り、誤った道へは落ちないことを強く意識していくこと。
簡単に言うと自意識が絶対でないことを知ること。
そして人間とはその領域を出てはいけない自然の一部ですから
人や物に優しくしたり、自然に対しての尊敬を忘れぬ為にも
いつかは自身が朽ち果てるイメージを持ち続けたいと願っています。



この様な非常に贅沢な悩みなのですが、もう一度3周年に向けて
商品と思考を再構築していく事と自身の知識を偏りなく学び直す事をしようと思っています。

具体的には…

①オーダーまくらのバージョンアップ
これにはコストがかかるので販売価格を含めて調整も必要ですが、
現在使用する中材はしっかり頭部を支えホールドするために少し硬い素材をセレクトしています。
重い頭部に対してしっかり高さが出せて安定する素材を選んでいます。
この影響で多少硬さを感じる事もあるのですが、硬さを感じにくい仕様に変更。
また中材のビーズの選定を一から見直そうとも考えています。
現在数社のマテリアルメーカーからサンプル取り寄せと検証を行っています。

もう一つ。現在販売価格を安定させるために中材ビーズの詰め作業については
店主が一つづつ手作業にて行っています。平常この作業に追われる事もあり、
メーカーに委託するのかも価格を考えながら調整するつもりです。


②後進育成
これは寝具というカテゴリーだけに限りませんし、社内社外も問いません。
「育成」とは生意気な言い方ですが、簡単にいうとたくさんの若者とコミュニケーションしたい
と思っています。どうなるかわかりませんが人の可能性に賭けたいという事です。
具体性はありませんが、要するに私の持っているものを譲ろうと思っています。
私たちが生まれたこの次代は静かな激動の中にあり、生を揺るがされない
絶対平和の上にあると勘違いしやすい環境にあると考えています。
これはコロナウィルス蔓延が作り出した新しい感覚かもしれませんが、
この環境で得たもの、失ったもの。これを共有しておくべきだと考えています。
当店にはなぜかお若い方では「独立したい」という方や、
上の方では「事業を継承してほしい」という方もあり
私という存在意義が社会にとってどういったものかも自身では分からないのですが、
求められる事に対してすぐに動けるような経験を積んでおく必要があると感じています。
その為の準備をします。これには沢山の方法と可能性があると感じています。


③毛嫌いしていた睡眠・寝具の勉強
語弊はありますが、現在の知識はその殆どが座学ではない現場での経験と独学です。
それ以外の事を学んでおくタイミングかと思っています。

学生の頃、当時異例だった契約インストラクターとしてやらせてくれた
先輩たちの優しさを受け、肉体についてのその知識をいただいたり、
20代では繊維の生産現場で良質な商品ができるまでを見せてくれた先輩たちとの出会い。
30代では寝具の大先輩たちと戦場に立ち、その血肉の一部をいただいたこと。

すべてのことを学んだわけではないのですが、
寝具店としての土台ができたのもすべてたくさんの先輩たちのおかげです。

その上で視野を広げて、さらに座学にて勉強し直そうと思います。
現在のマジョリティーに向けたマーケティングを意識した
意図や知識が入るのは引き続き抵抗がありますので 笑
そこは避けますが、、もう一度、1からさらい直してみようと思います。
更に気付けることが増えればそれでいいかなというくらいです。
今までにお世話になったご年配の方々を訪ねて
もう一度今の感覚をぶつけてみようとも考えています。
この業界は傾斜産業であることは今までにもお話ししましたが、
私を支えてくれた寝具の先輩達がすでに最前線から去ろうとしています。
今の間にと言うのも失礼な言い方ですが、その方々の人生の一部を
多少なりコピペしておきたいのです。

④経験を生かした体づくり
老いに対抗したいというわけではなくて、
幼少期からは水泳、学生からバドミントン、ブレイキン(パリ五輪が密かに楽しみ)、
格闘技、自転車競技と20代までは何かしらのスポーツをそれなりの強度で続けていましたが、
実のこと30代ですべての筋肉を使い切りました。仕事に夢中であったことと、
自転車に溺れていた頃に先輩から「お前にまだ遊ぶ時間はない」と言われ
死ぬ気で仕事をやってみろと助言いただきました。
当時の私が彼から見て「勿体ないな」っという感覚だったと分かりますし、
その方からいただいた言葉で見えないながら無我夢中で走ってきました。
その上で使い切った筋肉を修復し、健康的な体を作っていこうと思います。
あまりにやりすぎるとまたそれに夢中になるので適度に・・・笑

私にはまだ絶対的な感覚で言えることは少ないのですが、
テレビやメディアを通していない、人を介すことで見えることが
私にとっては真実だと思っています。

全く話はかけ離れますが、
10年前ほどから続けている少人数のある会があるのですが・・・
(昨年はまだ年末にそこまでの感染者がいなかったので開催できました。)
↑この説明もめんどくさいですが・・・

またそのメンバーが介し、新しいメンバーも加えながら
いつもの様になんてことない時間を過ごしました。
実は自転車に夢中だった私を叱ってくれた先輩がその中にいます。

10年経つとそれぞれがそれぞれに世界や社会を作るプロになるのですが、
こうやって年に1度でも継続して会える。呼んでもらえるということもとても嬉しいのです。
*呼んでいただける限りは何かしらの成長で恩返しがしたいと思っているので
 毎回自分の中でテーマを持ってその会に臨んでいたりします。

そして人に大切にしてもらった経験を今後も商品や次の世代に注いでいきたいと思います。
そして今年から40代に突入します。別に年齢はどうでも良い杓子定規の一つにすぎませんが
2022年が一つの区切りとしてあと10年をどう過ごすか、考えていこうと思います。

アトマダ寝具店として活動できるその最後を意識しながらの運営。
人によっては「どういうこと!?」と言われかねませんが 笑
おそらく永遠というものはないのです。あくまで自然物の一部としての役割を
果たせれば良いなと思います。

というわけで今年もよろしくお願いいたします。
寝具改変のご相談は随時お受けしております。
まずはお客様の現在の体の状態と、寝具の状況を把握することからですので
時間はかかりますが、何かございましたらいつでもお問い合わせくださいませ。

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