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2022/02/12 18:01

始まりは昨年末にいただいた一通のメールからでした。



当店で扱う商品や、SNSのポスト、ブログなども見ていただき、
なんとなくの外殻をつかんでいただけたのだと思います。
幾つかのことも重なり私もすんなりと寝具のご相談をお受けすることとなりました。

長野県上田市からのご相談ということで、まずはZoomで全ての条件をお伺いすることとなりました。
寝室はご依頼主とお子様お二人でSSセミシングルサイズ3台を横並びにして
寝ていらっしゃるのとのことですが、マットレスを含め現状満足できる環境ではなく、
まずはご依頼主の環境を変えていきましょうというご提案をさせていただきました。

セミシングルサイズとは幅80cm、長さ200cmの寝具規格で
シングルサイズの幅よりも20cm短いサイズになります。
海外の都市部のアパートは狭く、寝室も当然小さいので
そういった狭小スペースに入れる寝具です。お子様用に揃える場合もあります。
大人が一人寝るには寝返りもしにくく、日本でも一般的なサイズではありません。




*よく聞かれますが、IKEAさんのシングルサイズは90cm幅になります。
 企業や国によって寝具サイズが異なりますので
 お買い上げの際にはしっかりとサイズを確認することからです。
 もっと分かりにくいのはキングサイズやファミリーサイズ。
 またワイドサイズなど、、、特殊サイズについては各業態やメーカーによって
 寝具サイズはこれという規定のものがなかったりします。

当店でSSサイズ納入の例はご新婚の方に経験があり、
SSを二つ並べて幅160cmのクイーンサイズにして暫定使用し、
ゆくゆくは生まれてくるお子様に譲られて今後ご新居になるところに
また改めて新規で寝具を設置したいとおっしゃった例のみなので、
SSサイズの新規設置例とすればあまり一般的ではありません。

簡単にいうと大人一人がSSサイズではなかなか寝返りがしにくい、
ということでしょう。お部屋の設計上、物理的にしょうがない
ということを除けばせめてSサイズ(100×200cm)は欲しいところです。

ご依頼主には今回Sサイズをお勧めしました。
3台のうち1台分を破棄して、そのスペースにSサイズを。
ただし問題になったのは既存のベッドフレームがローベッドであり、
新規導入するマットレスが既存マットレスにかなりの段差が出てしまうという問題とでした。

特に下のお子様はご年齢的にもお母様との寝具に段差が出てしまうと
なかなかスムーズな入眠ができないのではないか。との疑念もあり
使い勝手も考えて新規設置するものを低くするのではなく、
既存の寝具を高くすることにしました。

その方法は後で考えるということにしてまずは
基礎になる寝具を考えていくということでした。

腰痛も含めて痛みはある状態であるものの、寝れないほどの痛みが続く
ということでもなかったので調整寝具は不採用とし、
そのコストを羽毛布団や周辺のカバー類に回すこととしました。

嬉しいことに全ての寝具の選定についてはお任せいただくこととし
マットレスにはラテックスを。ベッドパッドにはナチュラルウールを。
通気性の良いコットンニットのカバーを選択する実績のある仕様に。



特に寒冷地であり、現在お使いの羽毛布団や掛け布団類が寒く
使い心地も悪いとのことで、お子様用に1枚羽毛布団を新規作成。
ご依頼主用に羽毛布団リフォームをご提案しました。

羽毛布団の生地は国産の100番手平織り生地を仕様することとし
軽さと通気性を意識したものでリフォーム。
上のお子様がアレルギー体質だということで新規作成の生地には
Gore-Texを使用した羽毛布団をお作りすることとしました。
羽毛布団の生地に関しては以前よりお話ししておりますので
ここでは割愛させていただきます。

カバーのお色味はシンプルな無地がお好きとのことで全て生成りで確定。
問題の既存マットレスとの段差に関してはこちらで木製のスペーサーを
作成させていただき現地で取り付けを行うことにしました。



これによって新規設置するマットレスと近い距離感で使用ができます。
以前には新品のフレームの脚を切ってお使いのマットレスと合わせ設置
したことはありますが、今回はご依頼主とお話しした上で既存の脚を
継ぎ足すこととしました。ただフレームとしての強度は落ちてしまいます。
一時的な処置としてご理解をいただきました。



後に追加にてキッズまくらもご注文いただき、
搬入当日に現地で作成するものとしました。
特に下のお子様はお母様のお布団に潜り込んできて、まくらを占領してしまい
寝返りができなくなっているということをお聞き取りしました。
これはよくある問題もありましたので、お子様にもまくらをお作りいただくことで
実は「平和的な方法で保護者の方の睡眠を解放する」という役割もあったりします。



お話しが盛り上がってしまったりお子様のまくらを作ったり、
またご依頼主がお使いであった他社のオーダーまくらを流用し、
上のお子様用に作り変える作業などがあり、かなりお時間をいただいてしまいました。



上田の風景が少し私をのんびりさせてしまったのかもしれませんが
お時間をいただきながらも設置完了いたしました。



特に高校生の上のお子様には元々おそらく強い首の痛みや痺れがあり、
ご年齢に対しては少し症状の悪化が早かったので心配だったのですが、
数日後にご連絡をすると楽になったとおっしゃっていただけましたので
少しでも私の知識や経験がお役に立ったのであればよかったかなと感じます。

遠方設置に関してはその時の感染状況、また条件などにもよりますので
絶対に行きますとは断言できませんが、私の行ける範囲内で直接設置を
今後も続けていこうと思います。

その土地に住んでいらっしゃる方々との出会い。
また、自分の住まう日本という多種多様な気候や地方性、
民族性の理解に繋がるのでは?っという期待を持って
座学より実践だと思い続けている活動です。

いつまでこれが続けられるかなど全く分かりませんが、
そのチャンスをいただけるのであればどこでも行かせていただきます。
まずZoomやお電話などで現状の症状や寝具の状態などをお伺いしますので
何かお聞きになりたいことも含めご連絡をいただければと思います。

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