• shopping cart

2022/09/01 12:21

今回初めて真面目に睡眠のシステムや役割についてお話ししようと思います。

私の場合、回り道が多いのでなるべくサクッとお伝えができれば良いのですが、
性格上どうしてもそうなってしまうこともありますから、、、その点は目をつぶってください 笑
それでは早速いきましょう!


①睡眠の役割と自然環境
テーマ1 「脳や筋肉の休養・疲労回復」

まず初歩的なことから話しておきましょう。
すでに知っている方も多いので多くは話しませんが、
大きくは2つに分けられます。

①生活の中で筋肉にかかるストレス
②脳にかかるストレス



以上の2つのストレスから体を守り、正常な状態にリセットするというものです。

睡眠は人間の3大欲求の1つ。食欲・性欲・睡眠欲となり。
人間が生活する上で必要な行動の一つになります。
当然、これが正常に行われていないと筋肉や関節を含んだ体の機構か、
脳にかかる負担が負債となって溜まっていき、人として正常な機能を
保てなくなるというのが常識として皆さんもご存知のことかと思います。

時々聞かれることがあるのでお答えしておきますが、「寝ないと死ぬのか?」という
疑問を投げかけられることがありますが、正確にはデータが取れていないので
不確定の様ですが、世界記録はアメリカの高校生で1964年の264時間12分
というのが記録残っているものです。10日間以上寝ていないことになりますが
3、4日目からは幻聴や苛立ち、集中力の低下や、簡単な計算も行えなくなったとあります。
スタンフォード大学の睡眠研究者が最後の4日間ほど立会いをして検証した様ですが、
現在ではギネス社も不眠記録に関しての立会いは禁止しています。



この記録樹立も受験者は死亡していませんから、実際は分からないというのが本当のところの様です。
もちろん絶食に関しては直接的に命の危険がありますよね。
この食欲に関しては衝動的であり、睡眠は受動的なので生理行動の中では
体の調整機能として無意識である排泄と近い関係性にあるのかもしれません。
毎日自然にやってくるものなので、興味もなく、正しい睡眠について知らない方が多く、
それに困らないと調べないし、寝具にもたどり着かない。というのが実際のところです。

睡眠の知識もどれが正解というのもないので、自分に合うものを見つけられるか
だと思いますが、話す人の解釈やメソッドによって情報伝達の幅は大きく変わります。
どのジャンルもそうですが、基本的にメディアに好かれる方の方が
前に出てくることが多いので、一時よく露出されていた方が推奨する枕の作り方で、
バスタオルや玄関マットで枕を作っている方が実際は相当数いると思います。

たくさんの知識の中の一つとして、それ位にラフに聞いていただければいいと思います。

本来、睡眠は多くの方にとって本当はあまり興味のないことなのですが、
ここ最近のマスコミの報道や睡眠にまつわる食品のCMなど加熱してきている側面を見ると、
睡眠について困っている方が増えてきている。ということでしょうね。


テーマ2 「動物と人間の睡眠の違い」

では、、人間以外の動物たちはどの様に睡眠を取るでしょうか?
陸上の生物で、人と同じ脊椎動物の中の哺乳類に屬するものは
「丸まって寝る」もしくは「座ったまま寝る」というものが多いです。



「なぜ?」と考えた時には、彼らは4足歩行のものがほとんどで、
腹側の筋肉より、頭部を支える為の肩から背中側の筋肉が発達しています。
また、人間は「家」という住処を有しており、外敵がいないというのも
大きな理由の一つにもなると思いますが、動物は体の弱い部分は隠して寝るというのが普通です。

(お家で飼われているペットが仰向けで寝る光景を見たことがあると思いますが、
自然界では起こらないことです。それほどに安全な住処があるということは他の動物にはない条件なのです。)

どの脊椎動物も脳が収まる頭蓋が胴体から分離されている造りになっていて。
熱を発する大きな筋肉や心臓が脳の周りにないことと、
頭部を支える背骨を軸にしてその周りに胴体を包む筋肉があり、
胴体を支える為の手や脚があるという条件は共通します。



視覚・聴覚・嗅覚・味覚など、五感のほとんどをカバーする意味もあると思いますが
脳の冷却機能を同時に補っているので、この点については動物も同じ機構を持っています。
しかし、動物と人が進化の過程で大きな違いを見せたのは何でしょうか?

ズバリ「2足歩行」ということです。



2足歩行で手が空いたことによって道具を作り、火を起こすようになり。
他の動物に比べ頚椎の長さが短くなって、頭部(脳)が大きく成長したとしても
しっかり安定する骨格と筋肉を人類は手にしました。しかし、4足歩行動物と違い、
頭蓋から背骨が縦に配列されますから当然受ける重みは腰に集中してしまいます。
脳を含む頭蓋骨の重さは意外に重く。
体重の約10%ほどをずっと背骨が支えていることになります。

実は背骨がS時に湾曲しているのには理由があります。
背中と腹部の大きな筋肉でS字部分の出っ張りを吊橋のように引っ張って
バランスを保っています。
「引っ張る」際にも力が必要になります。そのために筋肉が存在しています。
無意識であろうとも人間が2足歩行で立っていられるのは
脳から筋肉に電気信号が走り、我々の骨格を支えて、動かし。
司令室である脳をいつも同時に体ごと持ち運んでいるからです。

もし背骨が真っ直ぐになると仮定した時には頭部の重さをストレートに
支えてしまうことになる腰が構造的に脆弱になってしまいます。
しかし実際には筋肉はバランスよく背骨の周りに配置してあり、
頭蓋の重さを体全体に分散させるようにできていています。

その為に人間の背骨はS字に湾曲しています。人間は動物の進化の中でも特殊で、
奇跡のような進化を繰り返していますし、現在もその進化の最中にいます。

よって、「人と動物の睡眠の違いは何か?」と定義した時には、
骨格の構造から「動物は丸まって睡眠をとり、人は仰向け(または横向き)で睡眠を取る」
ということになります。



テーマ3 「生き物が受ける自然の事象」

起きている時も、寝ている時も全ての生き物に平等に起こる
物理的事象ということが3つ考えられます。

(1)天体の動きと自転 (2)時間の経過 (3)重力 


(1)天体の動きと自転
まず人間が生活する環境を宇宙という広い世界の中で見ていきます。
地軸の傾きから太陽系の天体の動きによって季節が存在し、
自転を繰り返すことで太陽の位置が変わり、朝と夜を生み出しているということです。
話は壮大ですが、宇宙からも人の生活を定義できます。
むしろ私は睡眠を紐解いている時にここに興味が湧いて仕方ありませんでした。

1年は365日。1日は24時間。
これは共通の当たり前と思われていますが実際には違ってくるのです。

1日の長さは1太陽日、1年は1太陽年と定義されています。
太陽の周りを1周回る周期が1太陽年(1年)となります。
この期間が実は365日ではないということはなんとなくご存じのことでしょう。

うるう年というものです。実は1年は365日と5時間48分46秒なんです。
365日よりはみ出ている部分を集めてうるう年に充てていますが、
これでも誤差がありますからカレンダーには少しづつ誤差が出てるのです。

また、地球の自転も遅くなっているという事実があります。
潮汐(ちょうせき)摩擦と呼ばれる海水と海底が潮の満ち引きによって起こる
自転へのブレーキ機能が起こっています。これを聞いて大丈夫??と思われる方もあると思いますが
そのスピードはかなりゆっくりです。
1900年からの100年間の自転を24時間と定めていますが、
今も約1000分の2秒(2ミリ秒)づつ1日の時間は長くなっています。

地球内部の核の動きや、地球外からの力が働いた際。
地球の中でも流動的な水の質量の変化などで変動はしますが、
このままの状態がずっと続いたとした時に5万年で1秒。約1億8千万年で一年になりますから
1日の長さが25時間になる時には人類が生きているかどうかも不確定です 笑



生物に昼夜をもたらす環境はこのように宇宙の動きによっても説明ができます。
地球の自転によって変異する朝昼晩という時間の経過の中で
人が常に受ける事象は次のテーマです。



(2)時間の経過
睡眠時間というのは動物によって違いますが、地球の動きで作り出される
「夜」という時間の中で人は眠るようにできています。その根拠は後に話します。
人間に必要な睡眠時間は約7〜8時間と言われています。

この時間は人間には当然意識がありません。他の動物と違い言語能力があり、
脳が発達していることもあって、より長く深い睡眠を必要とします。
まずはこの睡眠時間の中では何もできないことになります。

最近では人によって長い短いという違いがあることが一般的に浸透してきましたが、
世界の中でも日本人は自身の睡眠時間を短く評価する傾向にあります。
それだけ勤勉ということなのでしょうが、ここ50年での平均睡眠時間の推移は顕著です。
世界平均との国別データの話もまた後にしましょう。笑

兎にも角にも人間は寝具の上で意識のない時間が続き、
その睡眠にも「質」が存在します。




(2)重力
そして最後に。人間に大きな影響をもたらすのは「重力」です。
「引力」と何が違うかということですが、引力は地球という大きな物質が持っている
中心に引っ張る力のことです。地球は球体で自転していますので、同時に遠心力も持っています。



要は中心に引っ張る力と、外に放り出される力。
その併合した力のベクトルが重力(1G)ということです。

また、遠心力は地域で誤差が出ます。赤道に住む人と、北極や南極に住む人が同じ重力か?
というと精密には異なります。遠心力の強い赤道下では、約0.5%重力が軽減します。
60kgの人で考えると、60kg×0.005=0.3kgとなりますから赤道下では
極圏にいる人からは300g軽くなってしまいます。
体に受ける重力が地域によって変わるというのはあまり知られていないことですね。


以上のように、天体が作り出す条件、時間の経過、重力が作り出すリスク。
人間が活動している時はこれに耐えるために動き続けたり、2足歩行をしていますが、
睡眠中は意識がありませんし、寝具に密接し、重力で無理やり張り付けられている状態ですから
睡眠とはこういった自然が生み出す事象と真っ向から戦うことになります。



人の行動から睡眠を遡っていくと、全ての自然条件を知っておく必要があります。
まずそれが分かると、ここからの話がスムーズになりますね。

次は睡眠のシステムについてです。ここから話は少し難しくなりますから
また〜その2〜にて。


Mail Magazine

新商品やキャンペーンなどの最新情報をお届けいたします。