4月に彼のお店のイベントに出店したところから仲良くなって
今も制作をしてもらっている作品もあったりします。
靴職人の船越さんの出張出店
ワークショップは午前午後とすべての枠が埋まりました。
ご参加いただいた皆様ありがとうございました。
今後も不定期ですがやらせていただこうと思うのでまたご都合が合えば
皆様も是非是非ご参加ください。
もう一つ。3人で密かに楽しみにしていたのは終わった後のご飯と、
最近私がハマっているバーに2人を連れて行きたいということでした。
船越さんはそのお店のことを知っていて、面構がとても気になっていたが
そんなにお酒も飲まないので入りにくかったとおっしゃっていて。
それではみんなで行きましょうとなって一路そのバーに足を向けました。
という私も、お酒もタバコも嗜むことのない。つまらない人間です。
お酒を飲む場に誘われたとしても仲の良い方がいないとその場に居づらかったり、
素面で一体何をして良いものか、、夜の酒場などにこの年まで用はなかったのです。
初めてそのお店を訪れた際にも、たくさんの大人達とお酒を飲む場に行かなくてはいけなくなり、、
その場に行きたくないなぁっと思っていたら別の友人(ハードパンクロッカー)が
「あんなとこよりもいいところがあるからそこに行こう。」
と抜け駆けの様に連れて来てもらったお店でした。
街中にある大きな巨木の影にひっそりと隠れた赤い軒先。
扉を開けるとうっすらと少し中が見える様にロゴ入りのすりガラスがあって、
そこを避ける様に中に入ると、ウォールナットのカウンターの背面に
ずらっと並んだ世界中から集められたボトルの波。
その一つ一つのラベルにも良い顔があって、すべての顔がこちらを向いています。
その瞬間に開けてはならない扉を開けてしまったのとではと不安になりました。
私の様な小生が来ても良い様な空間に思えなかったのです。
奥には銀ボタンの白のジャケットを着たマスターがいらっしゃいます。
ホワイトカラーにタイ姿。髪型はびっちりと決まって、お顔には丸メガネ。
まさにバーに来てしまったという恐怖感に陥りました。
しかし、私は本の中で触れた池波正太郎さんの様に、昭和の大人な面影に勝手に憧れたりしていて。
けれど現実にはどうやってその入り口に立って良いものやらも全く分からないまま
この年齢を迎えてしまった時に少し負い目を感じていました。
となりで慣れた手つきで手巻きのタバコを器用に準備しているその友人に私は
「いつか葉巻を吸ってみたいんだよ。飲めないお酒も飲める様になりたいし、
ウイスキーやブランデーをちょびちょびなんて。」
いつかそんな大人になってみたいものだと、言っていると
「吸えるよ?」
「え??」
「だってシガーバーだもん。」
シガーバー、、、初めてのバーでシガーが吸えるなんて思っても見なかった私は
マスターの言われるがままに、初めての葉巻に火をつけてもらいました。
それを口に運んだ瞬間に「なんだこれ!?うまいッ!!」っとなった瞬間に
「それじゃシガーに合うものなんて用意しましょうかね」っと言って
マスターは当たり前の様に私にノンアルコールのカクテルを用意してくれる。
その二つを合わせた瞬間。新しい感覚になって一気にテンションが上がったのです。
そしてマスターの声のかけ方、引き方、飲み物のチョイスやタイミング。
すべてがマスターの手の上にあって、それでいて心地よい。
他のお客さん同士がしっかり話し込んでいる時には割り込まないし、
一人で飲みに来ている方にはいるのかいないのか分からないくらいの対応をされているし。
今回のイベントで一緒になった二人もどうしても連れて来たかったのです。
ちょうどその日は豊田のお祭り「挙母祭り」の初日で多くのお客様がいらっしゃいました。