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2023/01/28 15:23

寝具屋らしい内容を書こうと思い立ち。

非常にライトなところから書くことにしました。
以前の内容でもこの件には触れてきましたが、これを題材にしたものではなかったと思います。
分かり易く書こうということで文面も短く簡潔にいきますよ!!笑

さて、私の元には「熟睡ができない」「しっかり寝た気がしない」と
店頭やメールなどでもご相談があるのですが、その方のお住いの場所、住環境、寝室の環境や1日の生活リズムなど
その方がどんな生活をされていて、どこに原因があるのか。このケースによって異なる話なので
こういった一方的な書き方は本来は嫌います。ですので、そのくらいのもんだと思って聞いてください。



まず不眠の原因になっているものを分類すると

①空間的条件
②物理的条件
③心理的条件

不眠でお悩みの方であれば、これに当てはまることがほとんどかなと思います。
枕元に顔見知りでないどなたかが立っていると言う様な④心霊的条件は除きます 笑

まず①ですが、気象条件やご自宅の立地条件、気象条件なども含みますが、
要するに「暑い寒い」「常時湿度が高い」条件があるのではないかということをご相談の際にはまず疑います。

腰が痛い、首が痛いと言う様な身体的な条件であれば②に該当することが多いのですが、
その条件に当てはまらないと仮定するならばおおよそこの条件該当します。

何度か言っていますが、人間が熟睡できる環境は (気温33±1℃ 湿度50±5%RH)と決まっています。
簡単に言うとこの数値に近づけることをしてあげれば良いのです。



そして②に関しては
人間が受ける「重力」 人間は骨格的にも立位状態で圧を受けることを想定しているので
横になった際には筋肉がその影響を受けやすい造りになっています。
特に頭部は重量の割に首から胸部・肩部に対しての筋肉が細く、脆弱です。

意図的に筋肉が伸ばされると縮む様に指令が走りますから、関節が無理に曲がった体勢であると
伸ばされている筋肉は寝ている間、常時脳から指令が出っ放しの状態で疲労が蓄積していきます。

通常では、寝ている間に筋肉を休ませるので、就寝時に休めないとなると活動時にも使用してしまうことから
休息が取れず筋肉が炎症し、やがて痛みに変わって不眠だけでなく日常生活まで影響が出ます。
「寝た気がしない」「疲れが取れない」と言われる方の多くはこれに該当します。

何かの物理条件で寝返りができないという状態もこれに含まれますね。
当店でご相談の多いのはお子様を持つ女性から、お子様が両脇にいて
寝返りが打てないことでの身体の不調のご相談が非常に多いです。
お子様だけの独立就寝環境を作るか、自身のまくらを与えることで解決できることがあります。
またこれはいつか別でお話します。



要約すると曲がった「体勢で寝ているか」、「寝返りができていないか」をまず疑いますね。

そして最後に③心理的条件です。
しかし、私にはどうすることもできないのがこの③ですね。。。

まず私はカウンセラーでもありませんし、ご相談者のお悩みを拝聴することもできません。
ましては、その先の解決へのプロセスという場所までは果てしない道のりです。
ぜひ専門の方へご相談をお勧めします。

当店での解決への解決難易度を①②③と順にカウントアップしていますので、
ライトな内容にっと冒頭で申し上げた通り、一番簡単な対処としては
まず①の条件を疑い、改善していくことを常日頃から考えています。

しかし、これは痛覚や心理的・肉体的疲労の様に見えやすいものでもありませんし
ネガティブワードに掛かることもありませんから実は寝具の世界でも後回しにされてしまうケースが多いです。
熟睡環境を整えてくれる動物性繊維の話はおろか、市場への訴求力というのも自然に低くなるので、
企業にいた際も「天然素材はやめておけ」というのが鉄則でした。



しかも現代の寝具は化学繊維を基調とする大量生産品がほとんどを占めますから
私の言っていることは主流な考えではないということになります。その上でお聞きくださいね。

話は変わりますが、ニ◯リさんの敷きパッドやケットなどの売り上げは
毎年、冷感寝具部門で200億円、その対義語になるか分かりませんが、
暖感寝具部門でも200億円の売り上げがあるそうです。
他社の商品まで考えると相当数のご家庭の中にこの寝具が入り込んでいるということです。
*敷きパッドの文化は日本にしかありません。

私もその敷きパッドなる寝具を主導する立場で作っていましたが、
店頭では「これをまず止めてみてください」っと言っています。

なぜか??水を吸わず、蓄熱する素材がたくさん使用されているからです。
先ほど挙げた熟睡の条件から外れていくのはこの寝具に使われる「ポリエステル」という樹脂繊維です。



一般的には化学繊維ですが、私は素材が分かり易く言うためにそう呼びます。
日本はこの加工技術が高く、ユニクロが世界でも評価を受けたものこの化繊の質が良いからだと思っています。
彼らが注目されるきっかけになったフリースはポリエステル100%の素材です。
人が活動し、覚醒している時間では乾き易く、耐洗濯性があり、蓄熱もして暖かく、非常にいいのですが、
寝る時に限ってしまえば熟睡の条件とは全く別の働きをしてしまいます。
*私もスポーツをする時にはポリエステル素材を着用します。単に嫌いというわけではないです。

冒頭に「敷きパッド」と言ったのは、その内部構造。
半分に割った時に中に含まれるポリエステル綿が更にこの条件を悪化させていきます。

タッチとしては暑い時に冷たい。寒い時に暖かい。
洗っても変化がなく扱い易く、安定生産できるので値段も安く、軽くかさばらない。
良いと思っていたことが、実は「熟睡」というワードの前では全く逆の働きをしているのです。

②の様な条件の場合、寝具の入れ替えを考えるので当店でもかなりのコストを
掛けてしまうことになりますから、楽にできる方法を私はお伝えしようと思います。

「敷きパッドを外してみてください」

と言いたい。
ポリエステル綿が詰まっているケットも同じことです。
現在はカバーにも含まれていますし、見えにくいところでは
羽毛布団を包むその生地にまで使用されています。



なぜか?私は
「マーケットが望んでいるから」だと思っています。
答えは簡単ですよね。「消費者が求めるものを作って売る」マーケティングの原則です。
消費者が天然素材を嫌うようになり、扱いが大変だからと言って化繊に切り替わっていく。
そこまではいいんです。

そこから「寝た気がしない」とか「疲れが取れない」とおっしゃるのは
私は「そりゃそうです」としか思いません。
寝具に限っては化繊に熟睡できる機能などはないからです。

本当のことを言う人間は嫌われる。っと私は常々思っています。
大多数の意見やその流行に乗らないわけですから。そりゃ嫌われます 笑
「あいつは変わりもんだ」ということで片付けられるようになります。

それでも言い続けます 笑
私にはその使命があるからです。



まず
①敷きパッドを取る。
②天然繊維のカバーで寝る。
③ベッドパッドを使用する。

色んな寝具があるので一概にこうだ!ということは言えませんが、
コストを掛けず不眠に対してできることがあるとするならば
この順番で少しづつ様子を見てください。

さらに素材の質まで良いものを入れていただけるのであれば、
私はEstellaのコットンニットシーツにBillerbeckのウールパッド。
このセットはどのご家庭にも導入したい寝具です。
お値段的なものが条件に合わなければパシーマが良いです。

たくさんの寝具を作り見てきたから言いますが、恐らくどちらも安いです。
他のメーカーや自分で素材を集めたとしてもその価格では作れません。
そもそも自分ができないことに対して対価としてお金を払うわけなので
安いと思いながら買うことは失礼に当たりますが、そう言っても過言ではないと思っています。

時代は飽和の時代へ。
本質的な価値観を置き去りにして更にその先に向かおうとしています。



その中で「不眠」に対して明らかに社会的な価値が上がっていることは
私の消費者としての感覚でも容易に分かります。
AIの導入や、システム的な生産を保てば今後仕事を効率的にこなすことができ、
もっと時間的な余裕は出ていくのだと想像していますが、それはもう少し先のことになると思います。

より便利な生活を選ぶ選択をしているのは現代人であって、特に日本は
そこに対しての責任というものがなくなっているようにも思います。



先に挙げた化繊(便利)を選ぶという代償は必ず返ってきます。
それも責任なのです。全てにパーフェクトという商品は私は存在し得ないと思っています。
プラスして無限という価値観も私は悪だと思っています。資源は限られていますし
長く大切にものを使用すれば少しづつですが人間の住む環境も良くなっていくと思っています。

私の扱う天然素材もメンテナンスや密度や重量、それに伴うコストというものも代償として返ってきます。
何かを取れば何かを失う。その思考の優位性の順位の中で何を優先すべきかという問題だと思うのです。

私はヨーロッパでこれらを作る方たちと出会い、もっと根源的な思想を受け取りました。
彼らの思考は実に自由です。こうでなくてはいけないというものはあれど、
どこへ行っても1枚1枚丁寧に説明して、たくさんを無理に売らなくてもいいよっと言ってくれます。
そもそもたくさん作れないのだから、ゆっくり売ってくれれば良いよ。ということだと思うのです。



アジア生産の敷きパッド1枚の生産単価は1ドル〜2ドルです。
何千枚、何万枚と発注しないと工場も利益がありません。
対して私の扱うベッドパッドは原価も高く、販売価格もそれなりです。
生産数も少ないですし、良質な素材というのも分母が限られています。

周りにあるものがこれでなければいけないという訳でもないですし、
化繊が絶対的悪でもないと思っています。ただ人間が欲のままに全てを手に入れることはできません。
ただ我々の業界の中にも悪しき風習が存在し、寝具を文化として残していこうという方が
減っているのも事実だと思っています。
お客様から「どこで買えばいいか、どこで相談すれば良いか分からない」と言われるのも
こういったことが横行しているからだと思っています。

誰が間違っていて、誰が正しいという訳ではないのですが、
「熟睡」を語る上ではこんなものの上で熟睡ができる訳がないと思うものが多く、
良く眠れない方は是非「品質表示タグをしっかり見て欲しい」と思います。
自分が何でできているものの上で寝ているのかを知っている人は実は少ないです。



ポリエステル100%という素材を基調にした寝具には
熟睡できる要素がありません。っとまでは言わないですが
その環境が作り出しにくい素材であることに変わりはありません。
身近である敷きパッドや化繊掛け布団(ケット)もその様に覚えていただければ良いかと思います。

またお分かりにならなことや、私のケースはどうなの??っと思われる方は
ご連絡いただければと思います。その方に合った環境をご提案・作成させていただきます。




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