五輪塔

下から四角・丸・三角・半丸・少し尖った丸を積み重ねた形をしています。
宗派を超えて使用されている供養塔、または墓石です。
それぞれのパーツには意味が存在します。
地輪（ちりん）、水輪（すいりん）、火輪（かりん）、風輪（ふうりん）、空輪（くうりん）
古代インドにおいて宇宙の構成要素・元素と考えられた五大を象徴します。

五輪はそれぞれ色を持ち、地輪は黄、水輪は白、火輪は赤、風輪は黒、
そして空輪は全ての色を含む一切色とされています。

仏舎利（釈迦の遺骨）を入れておくための入れ物ストゥーパを
中国語では卒塔婆（そとば）と充てたため、略して塔婆とも呼ばれます。

形は日本で形成されたものだと予想されていますが、
私は「太陽の塔」のモデルともなったとされている
バターと小麦粉を練って作られるチベット密教のお供え物
「トルマ」と同じような起源を持っているのではと考えています。

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私にはアートという定義はよく分かりません。
ただ作者がどんな思いで作成したのかという
作り手の作意を知りたいという欲求が生まれます。
アートはどんな人種、思想、宗教観であっても、
目の前の作品を通して受け手同志が
コミュニケーションすることを目的として
作成されているものなのだと思います。

オブジェとして空間のバランスを整えることの他に
彼の作成する彫刻にはなんら意味はないのだと思いますが、
五輪の塔を通して感謝することや、先祖を想うことが
我々の生活の近くにあれば良いのだと思います。



山崎悠人
Yuto Yamasaki

1983年福岡県生まれ
2007年武蔵野美術大学彫刻学科卒業
09年武蔵野美術大学大学院美術専攻彫刻コース修了
特定のコンセプトを決めず、日常生活を彩り、
質を高めるものとして木彫作品を制作している。
日々、手作業に没頭する無意識の状態でつくり出される木彫は、
大小様々なサボテンや、うねった幹に咲く花など、
生命力を感じさせる観葉植物を主なモチーフとし、
また日用品や食べもの、キャラクターをかたどった作品も手がけている。

個展
「Landscape Products」（CURATOR'S CUBE、東京、2018・2016）
「Plants」（ギャラリー イロ、東京、2014）
グループ展
「Ray at Night」（サンディエゴ、2016）
「ニュー辺境」（モデルルーム、東京、2013）

著書
作品集『I'm with you.〜2015』（2015）
写真集『Sweden,Japan,India〜2012』（2015）

A…　W 9.5cm L 37.5cm
B…　W 9.0cm L 36.0cm　
C…　W 9.0cm L 35.0cm
D…　W 7.5cm L 28.5cm　
E…　W 7.5cm L 26.0cm　

＊使用している木材はそれぞれに異なります。
＊高温多湿、直射日光を避けて保管してください。
＊万が一水に濡れた場合はすぐに水分を拭き取ってください。